2011年01月27日

一節 その1

彼は時として僕でさえ
感動してしまいそうなくらい優しく、
それと同時におそろしく底意地がわるかった。

びっくりするほど
高貴な精神を持ち合わせていると同時に、
どうしようもない俗物だった。

 
人々を率いて
楽天的にどんどん前に進んで行きながら、
その心は孤独に陰鬱な泥沼の底で
のたうっていた。

僕はそういう彼の中の背反性を
最初からはっきりと感じとっていたし、
他の人々に
どうしてそういう彼の面が見えないのか
さっぱり理解できなかった。

この男は
この男なりの地獄を抱えて生きているのだ。

 





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posted by 三十路+α at 01:30 | 気軽にコメントを!(0) | 本です。
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